学生・研修生の皆様へ

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教授挨拶

斎藤誠一 教授
泌尿器科 教授 斎藤誠一

皆様へ

 私は2代目教授 小川由英先生の後任として2008年8月15日琉球大学に着任しました。沖縄県は本土から遠く離れていることもあり、ほぼ全ての医療は自己完結する必要があります。泌尿生殖器系がん(腎がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣がん、陰茎がん、後腹膜肉腫、副腎皮質がんなど)、排尿、尿路結石症、尿路感染症、副腎腫瘍、前立腺肥大症などの一般泌尿器科の他に、小児泌尿器科、腎移植、骨盤臓器脱外科(女性泌尿器科)、男性更年期障害(男性泌尿器科)などもおこなっています。医療内容の豊富さやバリエーションに対して相対的に泌尿器科医師の数が不足しているため、一人で少なくとも二役を担ってもらい(一般泌尿器科+小児/腎移植/骨盤臓器脱外科など)、沖縄県での自己完結医療に対応しています。

 最新の低侵襲医療(身体に負担の少ない医療)を適応させるべく、着任の年から2017年まで順に、腎移植におけるドナー腎採取術を腹腔鏡下で開始,次いで骨盤臓器脱 (POP)に対するTVM(tension-free vaginal mesh)、前立腺がんに対する密封小線源療法および腹腔鏡下前立腺全摘術、先天性疾患の腎盂尿管移行部狭窄(先天性水腎症)に対して腹腔鏡下腎盂形成術を導入してきました。最近ではPOPに対するさらに進んだ手術方法であるLSC(腹腔鏡下仙骨膣固定術)を、そして前立腺がんに対してはロボット支援下前立腺全摘術(ダヴィンチ手術)を導入しました。技術導入にあたっては、その道の専門家である県外の先生方に何度も来沖していただき、ご指導を賜りましたことを、この場を借りて深謝いたします。

 上述の通り、この9年間だけでも多くの技術を学び定着させる必要がありました。私が着任した時には、泌尿器内視鏡技術認定医が私を含めて沖縄県内に2人しかおりませんでしたが、2017年時点で11人まで増えました。技術認定医の増加は、腎泌尿器外科の基礎力を高め、様々な内視鏡手術に対応できるようになりました。今後どのような技術の発展があるかもしれませんが、できるだけ取り入れて、沖縄県民に良質な泌尿器科医療を提供したいと思っています。

 一方、全県レベルでの泌尿器科医療福祉の向上を目的として、2014年に県内の泌尿器科医が結束し協力するための「うろゆい会」が結成されました。本会は、それに先立つ半年前に立ち上げた「沖縄EBM研究会」や、2018年度から開始の「専門研修プログラム」を遂行する上での中心に位置しております。また、本会は、今後加速していくと考えられる診療連携(泌尿器科はRyU-NET[Ryukyu Urological Network]と命名)を遂行する力になってくれると思います。

 臨床の基礎力、泌尿器科医同士の結束、と地固めをしてまいりましたが、今後これらの基盤の上に、さらに患者さんのために何ができるかを考え、実行していきたいと思います。

泌尿器科の特徴

 泌尿器科は、腹膜で覆われた腹腔内臓器の後ろ側、すなわち後腹膜臓器(副腎、腎・尿管、膀胱、前立腺)を主に扱う、内科と外科の融合した診療科です。疾患を放射線科や病理診断科の助力の下に内科的に診断し、できるだけ低侵襲の外科的治療を行います。外科的治療のみでは十分でないとき、内科的治療も行います。癌に対しては従来的な抗がん剤投与の他、分子標的療法や癌免疫療法も行います。したがって、患者さんの全身状態を綿密に把握することが求められます。

 泌尿器系癌の中でも前立腺がんは、日本では2015年、2016年と男性がんの罹患数第一になり、より身近ながんとなりました。前立腺がんは早期に見つかりさえすればまず治癒できるという特徴があります。一方、早期がんでは症状がありませんので、症状のないうちに早期に発見することが重要になります。そのための手段として、幸いPSA(前立腺特異抗原)検査という方法があります。お父様やお兄様に前立腺がんがある場合、弟さんは40歳から、家族歴のない場合には50歳からのPSA検査が推奨されています。

 癌以外の分野における内科的診断・治療としては、下部尿路症状(排尿障害)があり、排尿症状/畜尿症状の程度を見極めて治療を行います。また、夜間頻尿は夜間多尿が原因の大部分であり、夜間多尿を惹起している内科疾患を見つけ出すきっかけになることもあります。一方、下部尿路症状は性機能にも関連しますので、問診は下部尿路症状のみに限定することなく行います。さらに、性機能症状の他、身体症状・精神症状がある場合、男性更年期障害(LOH症候群)の可能性があります。疼痛を訴えることも特徴の一つであり、男性で原因不明の痛み(背部痛など)がある場合に、LOH症候群を疑ってみることも大切です。

 上述した外科的治療も、実にバリエーションに富んでいます。腹腔鏡手術は、ロボット支援下前立腺全摘術、腹腔鏡下腎/副腎摘出術、腹腔鏡下腎部分切除術、腹腔鏡下腎盂形成術、LSC、など、内視鏡手術では、主に尿路結石に対して、経尿道的腎尿管結石破砕術、経皮的腎結石破砕術を、開放手術もそれぞれの臓器に対して多様な種類があります。疾患の説明も参照ください。

 ところで、初期の地球における生命進化の分岐点は、細胞とミトコンドリアの融合に由来しているとされています。ミトコンドリアが取り込まれることで、当時の生命にとっては毒であった酸素を取り込むことができるようになり、生命進化におけるquantum leapとなりました。このように融合は、来たる何かを生み出す可能性を秘めていますので、内科と外科の融合、すなわち泌尿器科も、医学進化の契機になるかもしれません。

学生の皆さんへ

 学生時代は様々な知識が新鮮であり、その意味では楽しいだろうと思いますが、現代では量的にも多いため大変かもしれません。ただし、豊富な医学知識量の獲得に関しては今後AIが代用してくれるでしょうから、基本的な知識を学ぶこと、考えることに、より重点を置くことが大切と思います。基礎科目や全ての臨床学を学ぶのは、それぞれが横糸で緊密につながっているからです。したがって、学生のうちにすべての科目の基礎的知識を学んでおくことをお勧めします。そして卒業後の進路として、もし泌尿器科が気になるようでしたら、思い切って飛びこんでみてください。泌尿器科は、がん、移植免疫、内分泌学、感染症、神経泌尿器科、小児、生殖学、女性学、男性学など、必然的に全身を見ることになりますし、扱う臓器部位は違っても基本的な学問の大部分を網羅していることから、自分に向いている専門分野が必ず見つかるからです。そして、自分のやりたいことが見つかったら最後、それは生涯に渡り、あなたを駆り立てる原動力となり、素晴らしい医師そして研究者になることでしょう。何がなくてもやる気だけで十分です。琉球大学腎泌尿器外科はあなたを待っています。

後期研修医募集

専攻医募集

卒後初期研修について

一般目標

琉球大学医学部附属病院 初期臨床研修プログラム「てぃだ」第2章「初期臨床研修の目標」を参照。

行動目標

琉球大学医学部附属病院 初期臨床研修プログラム「てぃだ」第2章「初期臨床研修の目標」を参照。

経験目標

泌尿・生殖器の診察、記載ができ、各種超音波・レントゲン検査を経験する。泌尿器科疾患に対する適切な処置・治療を行えるようにする。

Ⅰ 指導体制

(1)責任者体制:診療科長(教授)・病棟医長・病棟チーフが研修の責任を負う。
 ①研修総括責任者:斎藤 誠一(教授、泌尿器科科長)
 ②研修カリキュラム責任者:斎藤 誠一(教授、泌尿器科科長)
 ③研修実施責任者:大城 吉則(准教授)
(2)主治医・副主治医の体制及びチーム体制 研修医は病棟チーフの管理下、上級医の指導を受ける。
(3)検査・治療の指導体制 必ず上級医と一緒に医療行為を行う。
(4)研修医1名当たりの指導医数:2名
(5)担当患者予定数:30名(うち新患15名)
(6)達成度のチェック方法等について 病棟チーフ・病棟医長が面接にて行う。
(7)総合的な評価方法等について 科長が総合的に判断する。
(8)緊急時の対応 必ず上級医と相談して行い、単独の判断は禁止する。
(9)その他 医局長が、生活面・精神面の調整を行う。(医局長が、臨床研修の指導を直接行うこともある。)

Ⅱ 研修方略(方法)

(1)オリエンテーション 研修の最初の1週間にて調整する。
(2)病棟研修 入院患者を常に3人以上受け持ち、上級医と一緒に診断・治療を行う。
(3)外来研修 外来診察に同席し、膀胱鏡検査・ウロダイナミックス検査を受け持つ。
(4)症例検討会:カンファレンス:毎週月・火曜日に行う。
(5)抄読会:毎週金曜日
(6)ケースレポート・評価:カルテの記載から診療科長が行う。
(7)回診・検査・(手術):毎日早朝・夕方に行う。週1回は教授回診で症例提示を行う。
(8)当直の有無:なし
(9)その他:研修内容に対する要望には柔軟に対応する

Ⅲ 3+6ケ月の研修期間における到達目標

A 基手技本

<一般目標> 泌尿器疾患の正確な診断と適切な治療を行うためにその基本的手技を修得する。

<行動目標>

  1. 各種症状・徴候について理解し、適切な問診ができる。 疼痛発作、排尿の異常(排尿痛、頻尿、排尿困難、尿失禁、尿意切迫、尿閉など)、尿量の異常(多尿、乏尿、無 尿)、尿性状の異常(血尿、膿尿、混濁尿など)、腫瘤(上・下腹部、陰嚢部)、男性不妊、性機能の異常、尿路性器外傷
  2. 基本的診察法に習熟する。 腎腹部の診察、男性外陰部の診察、女性外陰部の診察、直腸診など
  3. 指導医の下で基本的検査法を行い、所見を述べることができる。  超音波検査、尿路内視鏡検査、造影検査(膀胱造影、腎瘻造影、逆行性腎盂尿管造影)、ウロダイナミクス、神経学的検査、前立腺生検、画像検査(CT, MRI, 尿路造影検査)、など
  4. 輸液管理を行える。酸塩基平衡について理解できる。 水・電解質バランスの管理ができる。動脈血ガス分析の結果を理解し、適切に対処できる。

B 処置・指導

<一般目標> 泌尿器疾患の主にプライマリケアに必要な基本的診療能力を修得する。

<行動目標>

  1. 導尿、各種カテーテル管理(尿道、腎瘻、尿管、膀胱瘻) 導尿が安全にできる(マンドリン使用下を含む)。
  2. 自己導尿の意義を理解し、指導できる。
  3. 尿閉の処置が安全にできる(恥骨上穿刺を含む)。
  4. 尿道留置カテーテルの適切な管理ができる。
  5. 尿路変向後のストーマ、カテーテル管理ができる。
  6. 救急疾患の診断・処置 急性尿閉、慢性尿閉の病態の違いを理解し、安全に処置、管理(輸液の必要性の有無を含む)ができる。
  7. 腰背部疼痛発作の適切な診断(鑑別診断を含む)・処置ができる。
  8. 上部尿路閉塞による腎後性腎不全の診断、処置(腎瘻造設術・輸液管理を含む)ができる。
  9. 急性陰嚢症の病態を理解し、指導医の下で適切に対処できる。
  10. 手術 指導医の下で陰嚢内容の手術ができる(去勢術、高位精巣摘出術など)。
  11. 指導医の下で腎瘻造設術ができる。
  12. 一人で超音波ガイド下前立腺生検ができる。
  13. 指導 腎不全・透析患者に対する食事指導ができる。

C 疾患の理解

<一般目標> 代表的な泌尿器疾患の病態について概略を習得し、その重要性と特殊性を理解する。

<行動目標> 以下の代表的疾患についてその病態の概略を理解する。

 

1. 炎症性疾患:

 

腎・腎盂:腎膿瘍、気腫性腎盂腎炎、膿腎症、急性腎盂腎炎
膀胱:単純性および複雑性膀胱炎、間質性膀胱炎、放射線膀胱炎、出血性膀胱炎
前立腺:急性前立腺炎、慢性前立腺炎
精巣・精巣上体:精巣炎、精巣上体炎
尿路結石症: 対処法と鑑別疾

2. 悪性腫瘍: 腎細胞癌、尿路上皮癌、前立腺癌、精巣癌、陰茎癌

3. 副腎腫瘍: 原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫、副腎癌、骨髄腫など

4. 急性腎不全(腎前性、腎性、腎後性):病態と対処法

5. 慢性腎不全: 病態と対処法としての血液透析および腎移植

6. 上部尿路閉塞性疾患: 先天性水腎症、結石、尿路腫瘍、尿路外腫瘍、後腹膜線維症

7. 下部尿路機能障害: 神経因性膀胱、過活動膀胱、低活動膀胱、間質性膀胱炎

8. 下部尿路閉塞性疾患: 前立腺肥大症、尿道狭窄、神経因性膀胱

9. 性行為感染症:淋疾、クラミジア感染症、HBV、HIVなど

10. 先天異常: 停留精巣、精巣水瘤、包茎、膀胱尿管逆流症、先天性水腎症、尿管異所開口、嚢胞腎、尿道下裂、 二分脊椎に伴う排尿障害、など

       11. 尿路性器外傷: 腎外傷、膀胱外傷、尿道外傷、陰茎折症

       12. 男性学:男性更年期障害、男子性機能障害、男子不妊症

       13. 女性学:骨盤臓器脱(膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤)に対するメッシュ手術、腹圧性尿失禁に対するTOTなど

       14. 陰茎の疾患: 尿道下裂、陰茎癌、ペロニー氏病、持続勃起症など

       15. 陰嚢内容の疾患:急性陰嚢症(精巣捻転、精巣垂捻転、精巣上体垂捻転、精巣上体炎、鼠蹊ヘルニア嵌頓)、

   精巣腫瘍、精巣水瘤、精液瘤、陰嚢浮腫

D 医療記録

<一般目標> 泌尿器疾患に対して理解を深め、必要事項を医療記録に正確に記載できる能力を習得する。

<行動目標>

  1. 代表的疾患について正確に病歴が記載できる。
  2. 代表的疾患について身体所見が記載できる。
  3. 画像、内視鏡などの検査結果の記載ができる。
  4. 症状・経過の記載ができる。
  5. 手術所見の記載ができる。
  6. 検査・治療行為に関するインフォームドコンセントの内容を記載できる。
  7. 紹介状、依頼状を適切に書くことができる。
  8. 診断書の種類と内容を理解できる。

日本泌尿器科学会ホームページ

沖縄県泌尿器科専門研修プログラム

後期研修プログラムについて

泌尿器科専門医コース [前立腺癌特設]

コースの全体像

泌尿器科は、主として腎・尿路系、男性生殖器系及び副腎などに関連する多様な病態を取り扱う専門診療科であり、対象とする領域は泌尿器科腫瘍(腎癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣腫瘍)、腎移植・透析、小児泌尿器科、尿路結石、排尿障害、助成泌尿器、内分泌外科、尿路感染症、不妊症、性機能障害など広い分野をカバーしている。これら泌尿器疾患は、高齢化および生活様式の欧米化が進むわが国では疾病構造も大きく変化し、泌尿器科領域の前立腺癌、前立腺肥大、尿失禁、婦人尿路疾患や慢性腎不全患者の増加も大きな問題となってきている。本プログラムの基本方針は、「臨床医としての倫理観、および泌尿器科学の高度な専門知識と技術を習得した泌尿器科医師を養成すること」としている。本プログラムは、泌尿器科専門医をめざす医師を対象としたもので、琉球大学泌尿器科およびその関連施設における計4年間の専門医教育を定めたものである。

泌尿器科救急コース

コースの全体像

泌尿器科の救急疾患は大学病院よりも一般市中病院を受診し、対応されていることが多い。主な泌尿器科救急疾患としては尿路結石症、尿路感染症、尿閉、外傷、急性陰?症などがある。薬剤による治療や簡単な外来処置で対応できるものからにょるお閉塞による尿路感染症の場合では敗血症など重症化することがあり救急のドレナージ術を要する場合や外傷や急性陰?症でも緊急手術を必要とするものまで多岐にわたる。沖縄県内の救急医療を担う医療機関と連携して、すべての泌尿器科救急疾患に適切に対応できる泌尿器科専門医を養成する。

泌尿器科内視鏡手術トレーニングコース

コースの全体像

経尿道的内視鏡手術は泌尿器科独特の手術法であり、対象疾患は前立腺肥大症、膀胱腫瘍、尿路結石症、日常診療において稀でない疾患であるため、その習得は泌尿器科医として必須である。本コースでは、関連病院にて経尿道的内視鏡手術の術者を多数経験することにより、本手術の基本手技の修得、手術手技の向上、術後管理の修得を目指す。泌尿器科の基本手技を学んだ後の卒後4-6年目で、専門医を目指す過程の医師を対象とするが、専門医取得後でさらに手術手技の向上を目指す7年目以降の医師の参加も可能である。

腎移植認定医コース

コースの全体像

東邦大学医療センター大森病院腎センターと名古屋第二赤十字病院には腎移植手術症例数では国内でも指折りの施設である。また、血液型不適合腎移植、小児腎移植、二次・三次移植など難易度の高い腎移植や免疫抑制剤の血中濃度のモニタリングの開発など腎移植の領域では先駆的な役割も担っている。両施設における研修では腎移植手術手技の取得は言うまでもなく、拒絶反応の予防や拒絶反応発生時の免疫抑制療法についても学ぶ。さらに移植腎の長期生着を得るために、種々の外科的合併症に対する対応および内科的合併症である糖尿病、高血圧、動脈硬化症、脂質異常症、メタボリック症候群への対処など外来フォローアップのきめ細かい管理を学ぶ。

腹腔鏡下手術技術認定医コース

コースの全体像

各外科領域において低侵襲手術としての各種腹腔鏡下手術が開発され普及している。泌尿器科領域でも、主として副腎・腎の良性および悪性疾患に対象とする腹腔鏡下手術は標準的な治療となってきた。腹腔鏡下手術は、気腹し内視鏡下で特殊な鉗子および器具を使用して行う手術であり、従来の開腹手術に比べて難易度が高く、安全に行うためには指導医のもとで行うことが必須である。本コースでは泌尿器科領域の臓器および疾患別の腹腔鏡下手術式(体位、ポート位置、術野の展開、各種器具の適切な使用法)の取得は言うまでもなく、合併症対策、開腹手術へ移行の判断など安全に腹腔鏡下手術を行うための技術と知識を学ぶ

日本透析医学会専門医コース

コースの全体像

琉球大学医学部附属病院血液浄化療法部は旧国立大学病院系の病院の中では現在全国第一位の臨床業績をあげている。慢性腎不全や急性腎不全のために血液浄化療法が必要になった場合や、他の自己免疫疾患に対するアフェレーシス、および肝不全時の血漿交換など多岐にわたる血液浄化法に対応している。研修にあたってはまずその疾患の理解を担当科医師と十分に情報交換する機会があり知識を深めることができ、それに対する血液浄化法の手技や理論を習得することができる。また、血液浄化法を施行する際に非常に重要となるバスキュラーアクセスにおいても一般的な動静脈シャント術をはじめ、他施設に先駆けて長期型バスキュラーカテーテルを積極的に導入しており、多岐にわたるアクセス番号を習得することができる。

小児泌尿器科認定医コース

コースの全体像

小児泌尿器科はその患者数のうち7割が膀胱尿管逆流症(VUR)などの先天性疾患であるという特徴をもつ。近年胎児の超音波検査の普及により、新生児・乳児期から小児泌尿器科医がかかわる尿路系疾患が以前より多くなった。加えて長期間の経過観察が必要な疾患が多い。また疾患が自然に消失するという特徴もある。例えばVURは症例全体の1/3~1/2は最終的に自然消失するが、その半面逆流を治しても、腎障害が進行して思春期後に腎不全に陥ることも稀ではない。このように成人泌尿器科とは異なった観点科からの治療が必要であるが、その経過中にも成人に対しては一般的な検査法・治療法が、小児では侵襲的なために制約されることがある。成人泌尿器科とはかなり傾向を異にする各種小児泌尿器科疾患に対する、適切な診療、検査等を含む診断法、治療(手術)方法を一通り習得させることを目的として医師養成を行う。

排尿障害治療専門コース

コースの全体像

排尿障害は泌尿器科外来患者の疾患のなかで最も多く、本邦や欧米先進国では高齢者のQOLを低下させる第一の要因に挙げられている。しかし難治性の下部尿路症状もあり、しばしば治療に何十するため、泌尿器科医であっても排尿障害に対して理解が不足している場合がある。その理由は、下部尿路症状を呈している根本原因をつかみきれていないためである。本コースでは排尿障害専門医コースとして、琉球大学医学部附属病院や米国ピッツバーグ大学の泌尿器科排尿障害外来や尿失禁外来で実際に患者を診察しながら、診断法、治療法など排尿障害全般について研修する。また、神経因性膀胱の管理、尿失禁防止術、膀胱脱根治術や腸管利用尿路変更術を習得し、最終的には学位取得を目指して研究に裏打ちされた自信ある診療ができるようにすることを目標とする。

専門医取得後の進路

専門医取得後のスケジュール

卒後6年目
  • 日本泌尿器科学会専門医認定試験受験予定
  • 国内外の施設へ留学
卒後8年目以降
  • 琉球大学医学部附属病院でチーフレジデント チーフレジデント制とは、大学病院の病棟管理を一定期間任せられ、全ての治療・手術を行い、臨床能力を高めるシステムです。 期間は6ヶ月—1年になります。
卒後9年目前後
  • 一般病院(研修プログラム協力施設を含む)での勤務
  • 海外留学
  • 臨床スキルアップコース
    ◎ 泌尿器科認定医
    ◎ 泌尿器腹腔鏡技術認定医
    ◎ 小児泌尿器科認定医
    ◎ 臨床腎移植認定医
    ◎ 性機能学会認定医
    ◎ 透析認定医

研修生の声

ある研修医の一週間

いつまでも研修医と思っていたらあっという間に卒後5年が経過。すくすくと成長したのは鏡に映る僕の体型ぐらい?? いや、大学病院の勤務も3年目になると、医局で一番の物知りは僕。僕がいないと病棟は回りません(願望)。

≪月曜日≫

1週間の始まりです。7時30に医局に集合。学生さんたちも朝早くからご苦労様です。最近は要領もよくなって、10分もあればカンファレンスの準備はOK。手術症例の検討と週末に変化のあった患者さんの申し送りです。8時にカンファレンスが終了したら、泌尿器科病棟に集合、教授廻診です。医局で一番の物知りの僕が教授にプレゼンテーション、皆が僕に注目です。照れます。無事、教授廻診終了。要領よく、入院患者の指示だし、処置を済ませて9時には外来へ。新患の予診取りです。合間に膀胱鏡、膀胱瘻交換、点滴、採血。電話はなりっぱなし。やっぱり僕がいないと外来も回りません。えーもう12時、一足早く昼食です。早飯、早食いは外科医の鉄則、僕のお腹も非常時に備えたもの、すべてにおいてポジティブな僕です。午後から前立腺生検、ゴルゴ13一撃必殺。16時外来終了。17時から夕方の廻診です。やっと一息、皆の顔もほころんでいます。明日に備えての準備が終了したら一日の終了です。

≪火曜日≫

7時30分に医局に集合。15分間の医局会が終了したら、8時まで症例検討です。学生さんも泌尿器科2日目、まだまだ緊張している様子、頑張って!僕も頑張ります。今日も昨日と同じく9時に外来へ。今日は昨日より外来が多くて大変。16時、無事外来終了。17時に病棟廻診。明日は手術日なので患者さんの状態を詳しくチェック。カルテを書いたら今日も長い一日終了。

≪水曜日≫

今日は楽しい楽しい、手術の日。手術日は8時に病棟です。8時30分には患者さんとともに手術室へ。今日ももりだくさん。TURBT、腹腔鏡手術、前立腺全摘、TVM(骨盤臓器脱のメッシュを使用した手術です)、小線源療法、腎移植、ほんとう泌尿器科って幅広い。泌尿器科に入って良かったと思う瞬間です。誰か僕の後輩になって(心からの叫び)。今日は当直、まずは食糧の確保、明日に備えて当直室でゆっくり。

≪木曜日≫

今日も手術日、8時に病棟です。昨日の手術患者は落ち着いており、夜中に電話はなし。日頃の行いが良いからでしょうか?少々疲れ気味ですが、ここは若い僕、気合で頑張ります。トレードマークの無精ひげは今日は伸び気味です。夕方、すべての手術も無事終了。夕方の廻診も自然に皆の顔に安堵の笑みがこぼれます。

≪金曜日≫

長い1週間の終わりです。朝7時30分に医局に集合。弁当を食べながら製品説明会です。おいしい弁当に学生さんも大喜び。僕はもっと大喜び。昼用に弁当一つ取っておこうと。製品説明会が終わったら、抄読会です。英語はちょっぴり苦手な僕。2か月に一度当番がまわってきます。今日は僕の当番です。論文の内容よりも、どうしてその論文を選んだのか、予想外のつっこみ。一瞬つまっても、百戦錬磨の僕、難なく切り抜けます(思っているのは僕だけ??)。8時に病棟へ、月曜日と火曜日と同じ外来日。違うのは、明日から週末になること、週末の指示だしを漏らさないように僕が最終チェック。18時に長い一日が終了です。皆さん、1週間ご苦労さまでした。来週も変わらぬご指導ご鞭撻の程お願い申しあげます。
週末はゆっくり休みます。お(^o^) や(^O^) す(^。^) みぃ(^-^)ノ゙

≪医局員≫

医局員